「からみあうもの きざまれたとき|山添潤 石彫 ―2022」Gallery PARC
名称:「からみあうもの きざまれたとき|山添潤 石彫 ―2022」Gallery PARC
期間:2022年11月05日(土) 〜 2022年11月20日(日)
会場:Gallery PARC
時間:13:00~19:00
休館日:水・木曜日
料金:無料
住所:〒602-8282 京都府京都市上京区皀莢町287 堀川新文化ビルヂング 2階
TEL:075-334-5085
URL:Gallery PARC
Gallery PARC(京都市内)、オーエヤマ・アートサイト(京都府南丹市)の2会場で同時開催する、石彫家・山添潤の個展です。Gallery PARC会場では2022年制作の新作を中心に展示を行います。
山添は、大きな石の塊を前に「よくは分からないけど、でも確かにそこにカタチがある」といった予感を頼りに、目指す完成系や具体的なフォルムを決めず、ノミやタガネによって石を刻んでいきます。それは石と山添との対話ともとれますが、同時に肉体による単純な行為をひたすら繰り返すその過程は、自身の予感への自問自答であるといえます。
自らへの問いをコツコツと石にぶつけ、小さく返ってくる石からの応答に呼応してまた打つ。そうして現れた抽象とも具象とも呼べないカタチは、石と山添が互いを媒介にして発した不定形な聲のようでもあり、山添の身体と思考の狭間にカタチを与えたかのようでもあります。
こうして山添は、いつも不確かであやふやな予感を頼りに、それを知るためにこそ、およそ20年に渡って石との対話を続けてきたといえます。そうしてカタチを結んだ多くの作品には、その「対話のアプローチ」に多くの変遷がみられます。コンセプトをもって石にカタチを与えたもの、場に対してサイトスペシフィックな視点を強く持つもの、石からの声に耳を澄ませ、その声を引き出したかのようなもの、あるいは「彫刻」という行為への自問を探すためのもの。山添は、これまでに都度の興味・疑問をもって、石との接触に様々な試みを用いてきました。
本企画は、現在まで続く山添と石との接触が主題となった2004年の発表作品から2022年に制作した作品を、Gallery PARCとオーエヤマ・アートサイトという異なる時間(歴史)を持つ会場に展開するものです。これは都度の疑問と確認の積層である山添の仕事を、およそ20年という連続性の中で検証する機会であるとともに、開館より1周年を迎えた堀川新文化ビルヂング内の「Gallery PARC」と、築400年を超える「八木酒造」という、異なる時空を持った空間に、石の声を響かせてみる試みです。
山添にとって、これまでの行為を確かめることとなるこの機会はまた、鑑賞者にとっても山添の現在とこれまでの作品を鑑賞する中で、その問いと思考が「ここから先へ」どのように進むのか、その予感を感じとることができる機会となるのではないでしょうか。
山添潤
1971 京都府生まれ
1995 KOBATAKE工房修了
主な展覧会
2001 雨引の里と彫刻(茨城/’03、’06、’08、’11、’13、’15、’19)
2006 個展 アートスペース虹(京都/’09)
2009 Art Court Frontier #7(Art Court Gallery/大阪)
2010 個展 メタルアートミュージアム・光の谷(千葉)
2011 個展 ギャラリー揺(京都)
2013 個展 Gallery PARC(京都/’16)
2017 個展 川越市立美術館タッチアートコーナー(埼玉)
2020 個展 トキ・アートスペース(東京)
2021 個展「きざみもの2」ギャラリー揺(京都)
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