藤田つぐみ 「東京テレポート’86 -京子䛾予知能力- 」ROD GALLERY

藤田つぐみ 「東京テレポート'86 -京子䛾予知能力- 」ROD GALLERY

名称:藤田つぐみ 「東京テレポート’86 -京子䛾予知能力- 」ROD GALLERY
会期:2023年7月7日(金)~2023年7月24日(月)
開館時間:11:00 〜 19:00
休館日:火曜日、水曜日、木曜日
入場料:無料
会場:ROD GALLERY
住所:〒104-0031 東京都中央区京橋2-7-12 1F
URL:ROD GALLERY

この度ROD GALLERYでは藤田つぐみの個展を開催いたします。
本展は去年発表を行った「東京テレポート’86」に続くシリーズです。
東京テレポート。
風変わりな駅の名は、80年代に計画されて実現することのなかった未来都市の通信基地に由来する。
そこに着想を得た作品のシュールでノスタルジックな浮遊感。
当時イメージされた未来と比べて通信技術の発達はめざましく、
40年後のいま、仮想空間がリアリティを増す現実の世界では、
ブラウン管のコンピュータも赤青の立体メガネも過去のものになった。
SFのように並行世界があるとすれば、その「未来都市」が実現した世界もあるのだろうか。
テレポートには瞬間移動の意味もあり、絵画は形を持たずに漂うイメージの依代だと語る作家の描く並行世界にいざなわれてゆく。
貝殻を耳に当てると聞こえる潮騒のような音は、貝が生きていたころの遠くの海の記憶だと想像してみる。
コールセンターレディのヘッドホンの貝殻には、過去から、あるいは未来から、どんな通信が届くのだろうか。

齋藤亜矢
京都芸術大学文明哲学研究所 教授 (芸術認知学)
京都大学 野生動物研究センター 特任准教授
インスピレーションのソースはどこにあるのだろう。
虫の知らせや夢の中でのお告げ、
ふとしたときに得られるヴィジョンは個人のものか、
それとも他者も共有しているものなのだろうか。
昨年から描いていたお台場にある東京テレポートの人工ビーチはイメージの変容のなかでどこかの砂漠に繋がった。
幼い頃に園庭の砂場を探り小さな貝殻を拾っていたみたいに、
砂の中に腕を差し入れてみると天使の光輪や壷など幾つかのモチーフに触れた。
もっと深く砂を掻き分けていると向こう側から、
こちらと同じように何かを探している手に触れた。
砂の内側は温かくゆっくりと蠢いている。
人工ビーチも砂漠も、
天上界も地上界も
過去も未来も
時々、もつれを起こす。
わたしたちはそれを〈不思議〉や〈奇跡〉と呼んでいる。
藤田 つぐみ

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