考古用語辞典 A-Words

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雲紙本和漢朗詠集巻上 2009年3月16日更新

雲紙本和漢朗詠集巻上
【和:くもがみぼんわかんろうえいしゅう
【中:Yun zhi ben he han lang yong ji
彫刻・書画|>雲紙本和漢朗詠集巻上

源兼行
二巻のうち一巻
彩箋墨書
縦二七・〇 全長一四一八
平安時代・十一世紀
東京・宮内庁三の丸尚蔵館
藤原公任(九九六―一〇四一)の撰になる『和漢朗詠集』上下三巻の完本で、「粘葉本和漢朗詠集」(東京・宮内庁三の丸尚は館)とともに最も古い遺例として知られている.料紙には、一紙ごとに右下、左上に藍の雲形を漉き込んだ雲紙を用いており、このことから「雲紙本」と呼ばれている。打曇紙(雲紙)の遺品としては最も古く、しかも本作品のように対角に配されている例はほかに知られていない。紙面には「高野切となどと同様に、雲母が全面に撒かれている。
本文の漢字は楷書・行書・草書の三体で、仮名は女手に草仮名をまじえ変化をつけながら書写されている。筆をやや右に傾斜させた側等により、粘りのある重厚感と味わい深い情趣を示す独特の書風は、「高野切本」第二種、「桂宮本万葉集」「関戸本和漢朗詠集」などにもみられるものであり、筆者は源兼行(生歿年未詳)に比定されている。 出所:書の至宝-日本と中国2006
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