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楽志論評風 2009年3月22日更新
【和:がくしろんびょうぶ】 |
【中:Yue zhi lun ping feng】 |
彫刻・書画|>楽志論評風 |
市河米庵筆
六曲一双
紙本墨書
各扇縦一三四・二 横六〇・〇
江戸時代・天保十年(一八二九)
東京国立博物館(面河三百氏寄贈)
市河米庵(一七七九-一八五八)は、幕末の書家。儒者・詩人として著名な市河寛斎(一七四九-一八二〇)の長男。書は祖父蘭台・父寛斎の影響を受け、早くから宋の四大家の一人米芾(一○五一-一一〇七)を慕い、それを模範としたほか、明清の書風を学んだ。巻菱湖(一七七七-一八四三)・貫名菘翁(一七七八-一八六三)と共に「幕末の三筆」と称されている。
「楽志諭」は、後漢の仲長統(一七九-二二〇)の作で、時勢を批判して王朝への出仕を快しとせず、この一文を草して、悠々自適を唱え、自己の自由、尊重を強調している。本屏風は、末尾に「右録伸公理楽志論時徒維(己)大淵献(亥)暢月」とあり、天保十年(己亥)一月、米庵六十一歳の筆と知られる。収蔵家・書学者として、おびただしい資料と独自の書学に裏付けられた米庵の人柄がうかがえる、雄渾な書風を伝えている。出所:書の至宝-日本と中国2006
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