名称:「開基500年記念 早雲寺-戦国大名北条氏の遺産と系譜-」神奈川県立歴史博物館
会期:2021年10月16日(土)~12月5日(日)
休館日:月曜日
開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
住所:〒231-0006神奈川県横浜市中区南仲通5-60
TEL:045-201-0926
URL:神奈川県立歴史博物館
箱根の地にある金湯山早雲寺は、伊勢宗瑞(北条早雲)を開基とし、大永元年(1521)、戦国大名北条氏の二代当主氏綱が大徳寺以天宗清を招いて建立したとされる古刹です。令和3年(2021)は、早雲寺の開基500 周年にあたります。本展はこれを記念して、寺宝を中心に、ゆかりの寺社や北条氏一族が今日まで大切に伝えてきた数々の宝物を一挙に公開いたします。
早雲寺は、小田原を本拠とした戦国大名北条氏の菩提寺として著名です。しかし、同寺が歩んできた歴史とその寺宝に着目すると、戦国時代にとどまらない豊かな世界がひろがっています。まずは、早雲寺が開かれた箱根という東国霊場の存在と、箱根権現に深く帰依した歴代北条氏との交流を語る必要があるでしょう。また室町期以来の伝統権威である関東公方足利氏の美術の影響もうかがえます。これらは、東国における既存の宗教と政治秩序を利用しつつ、戦国大名として覇を唱えてきた北条氏の歴史と密接に関わっています。やがて戦国期の早雲寺は、大徳寺関東龍泉派の寺院として、また小田原北条氏の菩提寺として栄華を極め、京都の文化も取り入れられました。
北条氏の滅亡とともに早雲寺も焼失してしまいますが、江戸期に小田原北条氏の系譜をひく狭山藩北条氏や玉縄北条氏、そして早雲寺住持や末寺たちによって復興がなされます。今日、われわれが滅亡した北条氏と早雲寺の足跡を様々な資料から追うことができるのは、こうした近世早雲寺の住持や北条氏一族たちの尽力によるところが大きいのです。
本展は、早雲寺の寺宝形成とその継承に携わった箱根神社や関東公方足利氏・小田原北条氏・狭山藩北条氏・玉縄北条氏ゆかりの品々を一挙に展示し、早雲寺そのものが歩んだ歴史を、様々な視点からとらえなおしていきます。寺宝の背後にひろがる豊饒な世界を、ぜひご堪能ください。
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