令和5年度第2回企画展「病と生きる―江戸時代の疫病と幕府医学館の活動―」国立公文書館

令和5年度第2回企画展「病と生きる―江戸時代の疫病と幕府医学館の活動―」国立公文書館

名称:令和5年度第2回企画展「病と生きる―江戸時代の疫病と幕府医学館の活動―」国立公文書館
会期:2023年10月21日(土)~2023年12月17日(日)
会場:国立公文書館
時間:9:15~17:00
休館日:会期中無休 
観覧料:無料
住所:〒102-0091東京都千代田区北の丸公園3-2
TEL:03-3214-0621
URL:国立公文書館

令和5年度第2回企画展「病と生きる―江戸時代の疫病と幕府医学館の活動―」国立公文書館
令和5年度第2回企画展「病と生きる―江戸時代の疫病と幕府医学館の活動―」国立公文書館

新型コロナウイルス感染症が流行し、国家や社会、人々はこの感染症に対して、様々な対策や対応をおこなってきました。
歴史を振りかえると、人々は常に疫病の流行と向き合ってきました。本展では、江戸時代に流行した疫病(特に、流行り風邪・麻疹・疱瘡・コレラ・梅毒)の流行状況や、その時々の社会や人々の対応・対処等について、国立公文書館所の蔵資料から紹介します。
また、江戸幕府がこうした疫病に対して、どのような対策をしたのか、幕府の医療政策に注目するとともに、幕府の奥医師であった多紀元孝が設立し、後に幕府直轄となる医学館の活動についても取り上げます。
◆主な展示資料
御実紀(ごじっき)
通称「徳川実紀」と呼ばれ、林述斎(じゅっさい)らにより編纂され、天保14年(1843)に完成した幕府の正史です。初代家康から十代家治に至る歴代将軍ごとの治績を編年体で記し、逸話については、付録としてまとめたものです。書籍館旧蔵。全241冊。「有徳院殿御実紀」巻32には、享保15年(1730)11月23日に8代将軍吉宗の嫡男である徳川家重(「大納言殿」)が麻疹に感染したこと、同月27日には尾張藩主である徳川継友(つぐとも)が感染により死去したことが記されています。
医家初訓(いかしょくん)
江戸幕府の奥医師で、11代将軍徳川家斉の侍医(じい)も務めた多紀元悳(もとのり)(元徳)が、寛政4年(1792)に医師の心得や医学の教訓について、全16条の箇条書きで記した書です。全1冊。画像は「福医」について述べた箇所。「福医」とは、実力がないのに裕福な医師のことで、彼らは「医ノ名ヲ以」て名誉とお金を得て豊かに暮らす「医賊」であると断じています。
奥御医師誓詞(おくごいしせいし)
元治元年(1864)8月15日、松本良順が、奥医師に任命(再任)された際に、老中の牧野備前守(忠恭 ただゆき)と若年寄の平岡丹波守(道弘)へ提出した誓詞(職務に忠実に、これを悪用しない旨を誓う文書)。起請文前書には奥医師が守るべき条項が列挙され、神文(起請の内容に偽りがあった場合には、神仏の罰を受けるべき旨を記した文)の部分には、熊野那智大社の牛王宝印(ごおうほういん)紙が用いられています。多聞櫓旧蔵。全1通。

御実紀(ごじっき)
御実紀(ごじっき)
医家初訓(いかしょくん)
医家初訓(いかしょくん)
奥御医師誓詞(おくごいしせいし)
奥御医師誓詞(おくごいしせいし)

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 「モダニストの『蝶』 詩人・安西冬衛と好太郎」mima 北海道立三岸好太郎美術館
  2. 「土が開いた現代 革新するやきもの」和歌山県立近代美術館
  3. 「キース・へリング展 アートをストリートへ」兵庫県立美術館
ページ上部へ戻る