「『ピカドン』とその時代」原爆の図丸木美術館

「『ピカドン』とその時代」原爆の図丸木美術館

名称:「『ピカドン』とその時代」原爆の図丸木美術館
会期:2023年10月7日(土)~2024年1月28日(日)
会場:原爆の図 丸木美術館
開館時間:9:00 〜 17:00
   12月~2月は9:30〜16:30
休館日:月曜日
   月曜日が祝日の場合は月曜日開館し翌日休館
   12月29日〜1月3日は休館
入場料:一般 900円、中学生・高校生・18歳未満 600円、小学生 400円、60歳以上 800円
住所:〒355-0076埼玉県東松山市下唐子1401
TEL:0493-22-3266
URL:原爆の図丸木美術館

原爆の図丸木美術館では、2023年10月7日(土)~2024年1月28日(日)の会期で、企画展「『ピカドン』とその時代」を開催いたします。
1950年8月6日、画家の丸木位里と赤松俊子(丸木俊)は、『ピカドン』と題する小さな絵本をポツダム書店から刊行しました。連合国軍の占領下、そして朝鮮戦争勃発直後の緊迫した時代に、『ピカドン』は検閲によって報道が禁じられていた原爆の惨状を、「原爆の図」とともに人びとに伝えました。反米目的の出版物としてたびたび押収されたという証言もあり、原画は行方不明のままです。
1965年に岩波新書『ヒロシマ・ノート』を書いた大江健三郎は、『ピカドン』の挿絵をカットに使い、「『ピカドン』という小さな絵本のことを記憶している人々が、果たしてどれだけいるだろうか。オレンジ色の紙表紙に、ひとりの老婦人の肖像が描きだされた、この絵本はすばらしく衝撃的な内容をはらんでいる。僕はここにおさめられた六十四葉の絵とそれに附された短いが確実な文章のすべてが復刊されることを望みながら、そのおおよその内容を紹介する」と記しています。
その後、『ピカドン』はいくつかの出版社から復刊されてきました。しかし、初版オリジナル版をできるだけそのままに復刻したのは、今回、琥珀書房から刊行された『ピカドン』が初めてです。また、今日の視点から『ピカドン』の意義を捉えなおすため、小沢節子、鳥羽耕史、鷲谷花、高橋由貴、岡村幸宣という5人の研究者による解説を収めた別冊も制作し、2冊組の刊行となりました。この復刻版は、すでにさまざまなメディアで取り上げられて大きな反響を呼び、早くも増刷が決定しました。
今展は、その刊行を記念して、あらためて『ピカドン』を見つめなおし、さらに位里と俊が「原爆の図」を描き全国を巡回した同時代の表現の軌跡を、従来あまり知られていなかった版画やポスターなどの複製印刷物を中心に紹介する試みとなります。また愛知県岡崎市の徳応寺に伝わる1950年代に地元の小学生が描いた「原爆の図」模写も展示し、「原爆の図」のイメージが複製され社会へ広がっていく軌跡をたどります。

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 「倉敷のやきもの―民藝の風吹きて―」きび美ミュージアム
  2. 「土が開いた現代 革新するやきもの」和歌山県立近代美術館
  3. 「殿さまのスケッチブック」永青文庫
ページ上部へ戻る