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行書論語集註残稿 2009年3月11日更新
【和:きょうしょろんごしつちゅうざんこう】 |
【中:Xing shu lun yu ji zhu can gao】 |
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朱熹筆
二帖
紙本墨書
縦15.9 横13.0
南宋時代・十二世紀
朱子学の大成者として知られる朱熹(一一三〇~一二○○)は、生涯にわたって著述に専念し、死の直前まで改稿に余念がなかったと伝えられる。『論語集註』は『孟子集註』『大学章句』『中庸章句』とともに、四書の注釈書として著述され、淳煕四年(一一七七)に完成された。本作はその草稿で、「顔淵編」の一部を書写した部分にあたる。かつて明の王鏊は、上下二冊からなる論語集註稿を所有し、上冊は「先進編」、下冊がこの「顔淵編」であったという。その後、語集註稿は散逸し、上冊と下冊は別々に伝来することとなった。
朱熹は北宋の米芾(一〇五一~一一〇七)や黄庭堅(一〇四五~一一〇五)の書を排斥し、魏晋の古法を学んだと伝えられる。運筆が速く、流れるような行草書になる本作も、衒いのない倉卒な筆致の中に、王羲之(三〇三~三六一)・王献之(三四四~三八八)の流れを汲む伝統的な書を志向したさまがうかがえる。 出所:書の至宝-日本と中国2006
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