「浅井忠と近代京都のデザイン」京都伝統産業ミュージアム

「浅井忠と近代京都のデザイン」京都伝統産業ミュージアム

名称:「浅井忠と近代京都のデザイン」京都伝統産業ミュージアム
会期:2023年04月14日(金) 〜 2023年05月28日(日)
会場:京都伝統産業ミュージアム
   みやこめっせ地下1階(同フロア)中央西側 WEST SQUARE Window Gallery
時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:4/24(月)
料金:無料
住所:〒606-8343京都府京都市左京区岡崎成勝寺町9-1 京都市勧業館「みやこめっせ」B1F
TEL:075-762-2670
URL:京都伝統産業ミュージアム

京都にある大学ミュージアムのコレクションから 京都の伝統産業や芸術などを考える「京都の大学ミュージアム特集」の第1弾。今回は、京都工芸繊維大学のコレクションから、その前身校のひとつである京都高等工芸学校で図案科の初代教授となった浅井忠にまつわる資料を展示します。
京都工芸繊維大学の前身校のひとつである京都高等工芸学校は、明治35年(1902)、京都の伝統産業の近代化を理論的・技術的にバックアップし、世界に通用する新しいデザインを生み出す人材育成を目的に設立されました。
図案科の初代教授となった浅井忠(1856~1907)は、日本初の美術教育機関・工部美術学校を卒業後、十一会や明治美術会の活動を通じて日本の洋画の発展に大きく寄与し、東京美術学校西洋画科の教授をつとめた人物です。
その一方で、彼は明治33年(1900)に洋画研究のために渡ったフランスでアール・ヌーヴォーと出会い、デザインの面白さに目覚めました。
帰国後すぐ、京都高等工芸学校に着任した浅井は、同校でデザインの基礎となるデッサン教育に従事します。また、京都の伝統産業界の関係者らとともに、遊陶園や京漆園といった研究団体を立ち上げ、新しい技術を用いた伝統にとらわれない趣向の陶磁器や漆器を次々と生み出しました。明治40年(1907)には、祇園に自身がデザインを手がける陶器店「九雲堂」を開店させ、一般市民への流通を見据えた活動も始めていきます。
浅井はアール・ヌーヴォーだけでなく、近世のデザイナーとも言われる琳派や日本の古美術、滋賀の民画である大津絵などにも深い関心を寄せ、熱心に研究をおこないました。
確かなデッサン力をもつ浅井のデザインは、実物のかたちを正確にとらえつつ柔らかで愛嬌のあるものが多く、今でも我々の心をとらえて離しません。
本展では、明治末、京都の伝統産業界に大きな影響を与えた浅井忠の多彩なデザインをご覧いただくとともに、同時期に浅井らの選定によって京都高等工芸学校でデザイン教材として利用されたフランスのポスターや陶磁器もあわせて展示します。
ぜひお楽しみください。

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