「私風景:植田正治のまなざし」植田正治写真美術館

「私風景:植田正治のまなざし」植田正治写真美術館

名称:「私風景:植田正治のまなざし」植田正治写真美術館
会期:2024年3月1日(金)〜6月9日(日) 
会場:植田正治写真美術館
観覧料金:一般1,000円
休館日:火曜日(4月30日は開館)
住所:〒689-4107 鳥取県西伯郡伯耆町須村353-3
tel.0859-39-8000
URL:植田正治写真美術館

「私風景:植田正治のまなざし」植田正治写真美術館
「私風景:植田正治のまなざし」植田正治写真美術館

展覧会タイトル「私風景」は、〈風景の光景〉と呼ばれるシリーズ(1979~83年)の一部を、植田がカメラ雑誌に発表した際に使用した言葉である。その誌上で植田は次のように記している。「写真にはテーマが大切、といわれる。私にとっては、“日常”そのものがテーマだからことさら気負わなくても、これでいいのだ、とおもっている。」植田が風景を撮影する際に、なにも風光明媚な場所にこだわったわけでも、ドラマティックな瞬間をねらったわけでもないことがよくわかる。何気ない瞬間、“日常”を個性的な「まなざし」で淡々と捉えたのが植田の「風景写真」なのだろう。そして、このことは、1970年代から80年代にかけての植田の作品に限ったことではなく、戦前からの作品に共通して見られる植田の普遍的な特徴である。ただ、1960年代に撮影された〈松江〉のシリーズは、植田の風景の中でも少し異質に感じられるかもしれない。出版の企画が先行していたこともあるかもしれないが、「古きよきもの」を記録する、描き出すといった意識が強い作品群のためだろう。しかしながら、その中にも植田のユニークな視点、構図がところどころに感じられ、意欲的なシリーズとなっている。
本展では、今まであまり展示される機会の少なかった1970年代のカラーの風景写真をはじめ、シリーズ〈風景の光景〉、戦前から70年代までの多彩な風景作品、そして、シリーズ〈松江〉を紹介する。植田正治の風景写真の魅力をあらためて感じとってもらえることだろう。

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