谷野真悟 「真面目と不真面目のハーモニー」Art Spot Korin

谷野真悟 「真面目と不真面目のハーモニー」Art Spot Korin

名称:谷野真悟 「真面目と不真面目のハーモニー」Art Spot Korin
会期:2024年6月4日(火)〜2024年6月16日(日)
会場:Art Spot Korin
開館時間:15:00 〜 19:00
   最終日は18:00まで
休館日:月曜日
入場料:無料
住所:〒605-0089 京都市東山区元町367-5
TEL:075-746-3985
URL:Art Spot Korin

アーティストステートメント:
私は(無意識下における絵画表現)を主題として、研究・制作を行なっています。
精神状態と絵画表現の関係性はこれまでにもシュルレアリスムやオートマティスムの作家たちが研究を行ってきました。
しかしこれらの作家がやり残した、人間の状態に関する研究があると考えています。
製作中に私の思考パタンをランダムで切り替えることで、ストロークや色面、モチーフの形状など絵画のあらゆる要素に対して、かすかに変化を起こしています。
このことは他次元空間への干渉を可能にしていると言えます。
また制作時の精神的制約については、オランダの歴史学者ヨハン・ホイジンガが「遊び」の要素・特性を研究し、まとめています。
ホイジンガの主張を紐解くと、「遊び」の状態の者は時間的、また空間的な支配を受けず、そして確かなルールが設けられているということです。
私の作品では、前述したようにストロークや色面、モチーフの形状その他様々な部分から、これらの要素を含んだ空間表現として行なっています。
また同時に作家自身の精神状態と深く関わっていることからも、表現の出力方法がペインティングである必要性も含んだ空間表現であると言えます。
この深層心理に潜む、興味関心の浮遊こそが、絵画の持つ性質の一部を可視化していると言えるのではないでしょうか。
作品:
私は幼少の頃に何度か引っ越しを経験しました。
家も街も人間関係も急激に変化する中で、変わらない家具、変わらない玩具、変わらない一人の空間というものがありました。
遊びの手がかりは部屋の中にあったのだと思います。
部屋というのはプライベート空間であり、自己を外界から包み込んでくれる最小の単位でもあると思いますが、同時にその部屋が無いものとして社会から隔離された空間のようにも思えます。
また模様替えをするように、部屋の形式というのは安定せず、それぞれの要素が速さを持っているように感じられます。
それらの速さがモチーフに対して少しずつのズレを生じさせて、定着と浮遊を繰り返しているのです。
絵画を描くのは、ある意味ではそのズレを二次元空間内に留める行為であり、部屋の持つ全体論的な問題を解決したように思います。

作家の略歴:
1998年島根県生まれ
2021年 京都芸術大学美術工芸学科油画コース卒業
2023年 京都芸術大学美術工芸領域油画分野卒業
個展
2022年「vertoonen(見せびらかす快感)」Alternative Space yuge 京都
2023年「ながいながいテーブル」京都蔦屋書店ギャラリーウォール 京都
グループ展
2022年「FictionとFeeling」⻄武池袋本店アートカプセル+ 東京
2023年「Collectorsʼ Collective vol.7」TEZUKAYAMA GALLERY 大阪
2023年「The horizon is …」Ken Fine Art 大阪
2024年「OR」Hello Gellery Tokyo 東京

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. テーマ展示「きせかえ遊び ~小さなきものと女子の裁縫教育~」紅ミュージアム
  2. 河津晃平 「あなたの灰の中の骨へ 骨の中の灰へ」茨城県つくば美術館
  3. 豊臣秀次公430回忌 特集展示「豊臣秀次と瑞泉寺」京都国立博物館
ページ上部へ戻る