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詩書屏風 2009年3月22日更新

詩書屏風
【和:ししょびょうぶ
【中:Shi shu ping feng
彫刻・書画|>詩書屏風

良寛
六曲一双
紙本墨書
各扇縦一三○・○ 横五三・四
江戸時代・十九世紀
 良寛(一七五八-一八三一)は、越後国出雲崎の名主、山本次郎左衛門(俳号以南)の子に生まれた。名主としての将来を嘱望されたが、二十二歳で大忍国仙について出家し、備中国玉島の円通寺で修行した。印可ののち、三十九歳頃郷里に戻り、五合庵や乙子神社傍らの草庵で慕らした。清く、温かい人柄で人々に敬慕され、その逸話は多い。
 良寛は、書を学ぶことがたいそう好きだったらしく、また、生前から揮毫を乞われ、その書は人々に愛好された。良寛の書簡から、王羲之(三〇三-三六一)・黄庭堅(一〇四五-一一〇五)・尊円親王(一二九八-一三五六)の書を学んだことがうかがわれ、また、摸刻ながら唐の懐素筆「自叙帖」や伝小野道風(八九四-九六六)筆「秋萩帖」などの法帖を熱心に学び書風を形成していったことはよく知られるところである。脱俗性や清純さといった詞で形容されることが多い良寛の書風であるが、この作品でも遺憾なくその清々しさが発せられる。ことに草書では、この作品のように筆画を極度に省略する傾向が認められるが、それがかえって文字と余白を一体化させ、読むことより先に紙面全体をみわたしてしまうことに繋がっているのではないかと思われる。この作品は、自詠の漢詩十二首を揮毫したもので、間近に観察した結果、点の打ち方や筆画の鋭さ、渇筆の具合などから、楷紙に竹筆を用いて揮毫した可能性も考慮される。精彩に富んだ良寛の遺墨として貴重である。出所:書の至宝-日本と中国2006
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