秋季特別展・姫路城世界遺産登録30周年記念「姫路城ゆかりの工芸 ―開窯200年の東山焼、寿ぎの高砂染を中心に」姫路市書写の里・美術工芸館

秋季特別展・姫路城世界遺産登録30周年記念「姫路城ゆかりの工芸 ―開窯200年の東山焼、寿ぎの高砂染を中心に」姫路市書写の里・美術工芸館

名称:秋季特別展・姫路城世界遺産登録30周年記念「姫路城ゆかりの工芸 ―開窯200年の東山焼、寿ぎの高砂染を中心に」姫路市書写の里・美術工芸館
会期:2023年10月28日(土)~12月24日(日)
会場:企画展示室、一般展示室
主催:姫路市書写の里・美術工芸館
企画:公益財団法人姫路市文化国際交流財団
住所:〒671-2201兵庫県姫路市書写1223
TEL:079-267-0301
URL:姫路市書写の里・美術工芸館

秋季特別展・姫路城世界遺産登録30周年記念「姫路城ゆかりの工芸 ―開窯200年の東山焼、寿ぎの高砂染を中心に」姫路市書写の里・美術工芸館
秋季特別展・姫路城世界遺産登録30周年記念「姫路城ゆかりの工芸 ―開窯200年の東山焼、寿ぎの高砂染を中心に」姫路市書写の里・美術工芸館

姫路城が平成5年12月に世界遺産に登録されて、今年は30周年となります。
その歴史をさかのぼる江戸時代末期のこと、姫路藩は最大危機ともいえる大借財の返済に迫られました。難題を見事に解決したのが、4代の藩主に仕えて、今も「寸翁さん」と呼ばれて愛される名家老・河合道臣(1767-1841)です。起死回生戦略のひとつが、特産品による藩財政の立て直しでした。その契機は、文政5(1822)年に成立した、藩主忠実の養子・忠学と徳川将軍家斉の娘・喜代姫との婚約です。姫の化粧料として得た木綿専売制をはじめ、高級贈答品としての、松蔭柄を特徴とする型染の高砂染生産の推進、塩田開発や港の整備も行い、藍染や革細工、菓子などの生産を奨励して、海路などで京や江戸に運び財を得ました。
なかでも「東山焼」は、当時最先端技術であった磁器生産の成功という画期的なできごとであり、姫路藩の存在感を世に知らしめました。文政年間初期に試造が開始された東山焼は、文政5年12月に中嶋卓助が「陶所掛」になったとの記録(「酒井家家中席順知行高名前書」)から藩の運営開始がうかがわれ、2023年は東山焼開窯200年と考えることができます。この記念すべき年に、地元の収集家による「鐵元堂コレクション」約60点、及び館蔵品をあわせて、東山焼や永世舎など姫路のやきものを中心に展観するほか、現在の姫路木綿復活の取り組みを紹介、加えて、近年は「大奥御年寄瀧山日記」での記録が発見されて注目される高砂染をはじめ、姫路革など江戸時代から明治時代の工芸品を中心に、現存数が少なく貴重な播磨鍋なども拝借して、姫路藩の工芸とその美意識を偲ぶ機会を設けます。

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